現在の問題とこれからの課題

1. より頻繁なカドミウム検査を

2. 米だけでなく、野菜や魚の検査を

3. 水田だけでなく畑と川の土壌改良を

4. 定期的な健康診断と尿検査でカドミウム値の本人通知を

5. 学校教育でカドミウムの害とその対策を明らかに

6. 生野銀山と市川流域のイタイイタイ病の実態を究明し、被害者救済を

7. 歩行困難な子供達とカドミウムの関連研究を

学校給食のご飯からカドミウム 兵庫・神河町(2009年産米)

 生野銀山を抱える朝来市の隣に位置し、市川の水を引いて稲作が行われている神河(かみかわ)町で小中学校や幼稚園などの給食用に納品された2009年産のコメから、農林水産省が規定する食用の基準値を超えるカドミウムが検出された。コメの一部(2894食分-約203kg)は2月4,5日に町内の17校園で約1400人の園児や児童らが米飯として食べていた。

 県体育協会によると問題となったのは県学校給食総合センターが2月分の給食用として1月21日にJA全農兵庫(神戸市)から購入した玄米47袋(計1410kg)で、うち1袋から抽出した玄米からカドミウム0.79 PPM(1kg中に0.79mg)が検出された。

  コメのカドミウム含有濃度については、国が食品衛生法で1.0 PPM 未満と定め、これ以上の濃度のコメは焼却処分されている。また0.4~1.0 PPMのコメについても、農林水産省所管法人が国の補助金で買い上げ、工業用などの非食用として売却してきたが、2008年の「事故米」事件を機に、同年からは焼却処分されることになっている。

  (渡辺芳枝, 給食のご飯から基準超すカドミウム 兵庫・神河町, 朝日新聞, 2010, Web. http://www.asahi.com/special/071031/OSK201002120155.html)